今日3月6日火曜日から3月21日水曜日までが啓蟄です.二十四季節の3つ目です.
啓蟄の啓は「開く」という意味で,蟄は虫が土中に隠れている様を表していますので,啓蟄は「冬籠りしていた虫が這い出る」という意味になります.
立春からお日様の出ている時間が長くなり,日に日に暖かくなってきます.厳しい冬が去って春になると過ごしやすいのは我々人間だけではなく,草花も虫も同じです.
野は花が咲き,虫も現れます.これが啓蟄です.啓蟄の次は春分です.春分には昼と夜の長さがほぼ同じになり,夏至を迎えるまで,夜明けが早く夕暮れが遅くなっていきます.
二十四季節の一節をさらに3つに分けたものが七十二候です.約5日(365日/72)が候の長さですが,啓蟄も3つに分けられます.
啓蟄の三候,(七十二候 しちじゅうにこう の内)
初候:蟄虫啓戸(ちっちゅう こを ひらく,すごもりむしとをひらく) 冬蘢りの虫が出て来ます
次候:桃始笑(もも はじめて わらう,ももはじめてさく) 桃の花が咲き始めます
末候:菜虫化蝶(なむし ちょうと けす,なむしちょうとなる) 青虫が羽化して紋白蝶になります
二十四季節も七十二候も,古代中国で生まれた季節の暦です.二十四季節は中国のものを引き継いでいますが,七十二候は気候の違いもあるので,日本風にアレンジされています.
また,国内のバージョンもいくつかあります.俳句などの季語には中国のバージョンのものも残っています.国内でも気候の地域差がありますので,72に細分化するのはすこし無理があるかもしれませんね.
時代が変わると生活様式も変わるので,修正も必要になってくるかもしれません. 例えば,今の時期を現代風にしてみれば,
「花粉舞」 初候:目鼻潤痒
次候:喉痛咳苦
末候:花粉薬不効
などに変ってもよいかも知れませんね.
今日はこれまで.ではまた.