山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

メシエカタログとNGCカタログ

昨日,昴はM45で,これはメシエカタログの45番目だという事を説明しました.今日はメシエカタログをもう少し詳しく見ていきましょう.

メシエカタログ(Catalogue de Messier)

シャルル・メシエ(Charles Messier,1730-1817)はフランスに生まれた天文学者で彗星の発見に力を注いできました(全13個).その際に,彗星と見間違えやすい天体が多いのでそれらのリストをつくることからメシエカタログが完成しました.

メシエカタログは, 1774年 第1巻(M1-M45) 1781年 第2巻(M46-M68) 1784年 第3巻(M69-M103)

の三巻あり,数年間隔で発表されました.当時は小口径の望遠鏡で観測したため,対象の天体が明確で無いものも含まれていましたが,M40,M47,M48,M91,M102が修正ないし,同定され,104以下が追加されて現在も使われています.

次のwebサイトは良く整理されていて見やすいです.

メシエ天体の一覧

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%B7%E3%82%A8%E5%A4%A9%E4%BD%93%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

星座別メシエ天体の数

上記サイトは星座別に並べることができます.並べて,各星座の天体数を数えてみますと,

いて座 15個 おとめ座 11個 かみのけ座 8個

となります.

いて座は銀河の中心方向なので天の川の星々が密集しています.従って,散開星雲や球状星団が多く,銀河はありません.

一方,おとめ座とその隣のかみのけ座は天の川から遠く,星間物質が少なく遠方まで見えるので銀河が多く見えます.

なるほど太陽系は天の川の一部なので面白いですね.

超有名なメシエ天体

M1 かに星雲 M31 アンドロメダ銀河 M42 オリオン大星雲 M45 プレアデス星団 M57 環状星雲 M78 ウルトラマンの故郷 M104 ソンブレロ銀河

これらはどこかで見たことがあると思います.

NGCカタログ(エヌジーシーせいひょう,New General Catalogue of Nebulae and Clusters of Stars)

1864年ジョン・ハーシェル , Sir John Frederick William Herschel(1792~1871)が父ウィリアム・ハーシェル Frederick William Herschel(1738-1822)と自身の観測を合わせて出版しましたが,ジョン・ドライヤー John Louis Emil Dreyer(1852-1926)が1888年に改訂出版しました.これをNGCカタログと言います.

その後ドライヤーは 1895年 IC(Index Catalogue) 1908年 第2IC

を出版し,追加補正しました.

現在では1974年にパロマー写真星図に基づく,

RNGC(The Revised New General Catalogue of Non-Stellar Astronomical Objects)

が出版され使われています.全部で7,840個の星雲,星団や銀河などの天体が掲載されています.

今日はこれまで.ではまた.