山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

秋の星座と昴(すばる)

夏頃からずっと星を観察する天気には恵まれませんでしたが,最近の夜空は秋空らしく澄み渡り,綺麗に星が見えることも多くなってきました.夜空はすっかり秋の星座に衣替えしています.

今日は代表的な秋の星座と昴について見ていきましょう.

星座観察の道具

写真は星座早見盤です.夜空の星を見つける時にはもちろんスマホの星座アプリなどを使いますが,概要を眺める時は星座早見盤が使いやすいです.

その時期の星の全体的な位置関係や動き方をざっと把握してからアプリを使うと効率的です.

日付や時間をいちいちセットするのは面倒に思えるかもしれませんが,星空を見上げる時間帯はだいたい同じなのと,同時間で見れば,一ヵ月で12/360=30度しか変わりません.また,一時間毎に24/360=15度づつ動く様子を手動で体感できます.

秋の星空概要

秋の星空は観測に最適です.都会で星空を観察するコツは毎日眺めて,明るい星の大体の位置を覚えてしまう事です.特に月の位置と形,明るく見える一等星と惑星を把握して置きます.

最近のスマホアプリでは星の位置まで示してくれるので,便利です.多少のずれがありますが,月などが出ていればずれ具合を確認できます.

今の時期(11月中旬)だと夜遅ければシリウス(Sirius)が東の空に輝いています.3時頃には南に来ます.

シリウスの右側少し高い所にオリオン座があります.オリオン座は最も見つけやすい星座の一つですが,有名な三星(みつぼし)で確認できます.三つの星が等間隔で並んでいます.

三星の左上,右上,左下,右下の四方に明るい星があります.左上に赤く輝く星がベテルギウス(Betelgeuse)です.

先ほどのシリウスとこのベテルギウスを結んでもう一つのプロキオンを結ぶと冬の大三角ができます.この三角形は冬になるにつれ南に移動してきます.

シリウス,オリオン座,冬の大三角がわかれば,オリオン座の右上の星の先にある橙色の星がおうし座アルデバラン(Aldebaran)です.そして,このアルデバランの少し先に昴(すばる)があります.

昴(すばる)

(NASA photo)

昴はプレアデス星団(Pleiades),M45などと呼ばれています.M45とはフランスの天文学者シャルル・メシエ Charles Messier(1730-1817)が作成した星雲,星団,銀河のカタログの45番目ということです.1769年のカタログの最終番が45番です.その後の発見に従って,メシエ番号はM110までに増えています.

http://www.messier.seds.org/data3.html

昴は星の集まりで,目が良ければ6-7個の星の集まりが見えるそうです.私の視力ではチョット無理なので双眼鏡を使います.ハンディタイプの物でも観察ができます.

視力の良い人は20個以上も見えるそうです.昔から何個見えるか記録があるので,昔の人達の視力を知ることができます.

日本では「六連星(むつらぼし)」や「羽子板星」などと呼ばれてきました. あなたは何を連想しますか?

ちなみに自動車のスバルのロゴは実際の昴と星の位置関係が違っています.

むすび

今日の解説でシリウス,オリオン座,冬の大三角ベテルギウスアルデバランプロキオン,おうし座,そして昴がでてきました.秋から冬にかけての主役達ですから,長い期間楽しめます.星空が見える時は確認してみましょう.

今日はこれまで.ではまた.