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第21週の花 ゼラニウムはペラルゴニウム属です.フウロソウ属(Geranium)ではありません

[caption id="attachment_661" align="alignnone" width="300"]ゼラニウム,ペラルゴニウム ゼラニウム,ペラルゴニウム[/caption]

ゼラニウムは3月頃から11月の末頃まで1年を通じて咲く花で庭先などでよく見かける花です.葉にも特徴があるものもあり見分けることができます.種類によっては香りが強く,虫除け効果があります(蚊連草など).

園芸種として数百種類ありますので様々なバリエーションを楽しむことができます.日本では江戸時代に天竺葵テンジクアオイと呼ばれていました.5月に入ってから庭先などでよく見かける様になりましたので第21週の花とします.

ゼラニウムとは

数百種類のゼラニウムの祖先となったのはペラルゴニウム・ゾナレ( Pelargoniumu zonale) とペラルゴニウム・インクイナンス(pelargoniumu inquinans)2種類です(例外もありますが).ゼラニウムの正式名は「ペラルゴニウム」です.

特徴

花は一重咲き(5花弁)から八重咲きまで種類があります.長い花茎の先端に星形やカップ状の小花がボール状に咲きます(散形花序).葉に白や黄色の斑が入る品種やモミジに似た葉をもつ品種もあります.深裂葉や羽状複葉になるものもあり,多くが有毛です.

[caption id="attachment_662" align="alignnone" width="300"]ゼラニウム,ペラルゴニウム ゼラニウム,ペラルゴニウム[/caption]

ゼラニウムのデータ

学名 pelargonium zonale hybrids 分類 フウロソウ科(Geraniaceae) ペラルゴニウム属(pelargonium) 開花時期 3~11月末 花の色 白,橙,ピンク,赤 分布 南アフリカに自生し,マダガスカル,熱帯アフリカ,オーストラリアなどに分布. 温帯諸国で多く栽培されている 生育地 庭植え,鉢植え 植物のタイプ 多年草 大きさ・高さ 20~100センチ

正しい呼び方について

ゼラニウムフウロソウ科ペラルゴニウム属なので,正式には「ぺラルゴニウム」です.なぜならば,フウロソウ科フウロソウ属(Geranium)というのがあってこちらの属名が正式にゼラニウム(属名)なのです.

ゲンノショウコ(学名: Geranium thunbergii)やイチゲフウロ,コフウロミツバフウロ など○○フウロと呼ばれる植物がフウロソウ属(Geranium)で420種以上あります.

[caption id="attachment_663" align="alignnone" width="300"]ゲンノショウコ ゲンノショウコ[/caption]

また,ペラルゴニウム属のうち一季咲きのものをペラルゴニウム,四季咲きのものをゼラニウムと呼んでいることもあります.これらはすべて正式にはペラルゴニウムです.紛らわしいですね.でも,植物の世界ではよくあることです.

いわゆる「ゼラニウム」と呼ばれる花 = ペラルゴニウム = フウロソウ科ペラルゴニウム属 = 正式には「ぺラルゴニウム」

ゲンノショウコ,○ ○フウロ = フウロソウ科フウロソウ属 = 正式には「ゼラニウム

ですが,世間的にはゼラニウムの方が通じるでしょうね.

今日はこれまで.ではまた.