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東京都立水元公園は23区最大の公園で桜の名所,隣接してみさと公園もある

[caption id="attachment_325" align="alignnone" width="300"]水元桜 水元 桜[/caption]

東京23区で最大の都立公園は都立水元公園です.この公園は東京の葛飾区にあり,埼玉県三郷市と接する広大な地域が公園となっています.ここは江戸時代から川の流路であり低地で,溜井となっていた地域です.小合溜井(こあいためい)とか小合溜(こあいだめ)と呼ばれる地域でした.亨保14年(1729年)徳川吉宗が井沢弥惣兵衛に命じて水害防止,及び灌漑用水を調整する遊水池として設られました.この地域は長らく近隣50余町村の水源地となっていたため水元と呼ばれました.

その際に二次堤防として築いた土手が残っています.水元公園に西端を走る道路はこの土手の上を走っています.この土手沿いに桜が植えられて,さくら土手とよばれていました.桜を土手に植える理由は人々が訪れることにより土手が固められる,あるいは桜の花びらが水を清めるという迷信やまじないみたいなものがあったようです.残念ながら昭和になって台風による水害で桜が枯れてしまいました.その後あらたに桜を植樹し,再び桜の名所になっています.

[caption id="attachment_322" align="alignnone" width="300"]さくら土手 さくら土手 4月[/caption]

水元公園のデータ

開園日 1965年4月1日 敷地面積 933,509.58m2 樹木数 高木 約19,100本 主な施設 公園管理事務所,大芝生広場,水生植物園,花菖蒲園,野外ステージ,キャンプ広場,バーベキュー広場,冒険広場,涼亭(食事処)他 防災公園 水元公園は,東京都地域防災計画における防災公園のなかでも「大規模救出救助活動拠点」となっている.そのためヘリポート,災害対応トイレや防災パーゴラ,かまどベンチなども園内の各所に設置されている.

とあります,この公園は現在では93.6haもの広大な敷地をもつ23区最大の公園です,しかも隣接のみさと公園16.9haも含めると110haにもなります.

23区内の都立公園面積順位

  1. 水元公園葛飾区) 93.6ha
  2. 葛西臨海公園江戸川区) 80.6ha
  3. 小金井公園小金井市) 80.2ha
  4. 舎人公園(足立区) 62.9ha
  5. 光が丘公園(練馬区/板橋区) 60.8ha

公園の面積は資料によって差異があり,発行元や資料作成年によっても変わります.公園として整備されている面積,予算が成立して整備される予定の面積,計画中の面積,県境が未定のものなどを考慮すると,いろいろな数字があります.この順位は東京都の公園パンフレット http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/jigyo/park/pamphlet/panf/tokyoparkpanf.html という東京都建設局公園緑地部のHPサイトの資料を参考にしました.

見どころ

この膨大な地域を一日で見てまわるのは大変です.私は子供の頃から友人らと自転車で出かけ釣りをしていました.この公園または向こう側を流れる江戸川まで出かけたものです.以前は今の様に整備されておらず,雑草茫々で道も整備されておらず,原野に近い雰囲気がありました.今では自由いにできた釣りも制限されています.そのかわり,予算をかけて整備されましたので,綺麗になり,多くの見どころが加わりました.

この公園は大きく分けて北部と南部に分かれます.その分かれ目の部分に水元大橋という水色の橋が架かっています.駐車場はこの橋の北側に一つ,南側に一つあります.本来の水元公園らしい部分は北側にあります.

まずは中央広場方向に歩いてみて広大な雰囲気を味わってください.一番北端にはかわせみの里という施設があります.この施設は無料で利用でき,中には公園に関する展示物が図鑑があります.運が良ければ,かわせみも近くまで来るので,屋内から観察できます.

かわせみの里の北側は見えにくいのですが大場川という川が小合溜方面につながっています.しばらく行くと水性植物園やバードサンクチュアリになります.森の中に入りますので,夏場は虫よけ薬が必要です.森の中に入りたくなければ中央広場に沿って歩くことができます.さらに進むとメタセコイアの森があります.すごく高い木がそびえています.

[caption id="attachment_324" align="alignnone" width="300"]水元公園 4月 水元公園 4月[/caption]

そのまま駐車場の近くを抜けて水元大橋に至ります.ここから先は南部になります.この辺りから先ほど通ったメタセコイアの森あたりを振り返ると日本離れした風景が見えます.特に葉が緑鮮やかにになってくると,まるでカナダのような風景です.

[caption id="attachment_323" align="alignnone" width="300"]水元公園 夏 水元公園 夏[/caption]

橋を越えるとハナショウブ園があります.さらに進むと小合溜は急に細くなります.実はここに小さな橋が架かっていて左方向に橋を渡り進むと道路に出ます.ここを左に曲がり,戻るように進むと,小合溜の向こう側に行けます.ここがみさと公園です.ここは埼玉県になります.

実は私は水元公園よりみさと公園の方が気に入っています.公園の雰囲気はガラリと変わります.みさと公園については後日お話ししますので,橋を渡らずに真っすぐ進みましょう.

しばらく行くと旧水産試験場の跡地があり,ここでは水生植物の保存展示の施設があります.施設の左側に江戸金魚の繁殖展示施設があり様々な金魚が展示されています.

この先も江戸川まで公園施設が続くのですが,公園の雰囲気は変わります.最後は運動場などになって江戸川の土手になります.この辺りまで来る前にかなり時間がかかるので,水産試験場あたりで折り返しても良いでしょう.戻る途中に公園外ですが,縛られ地蔵というのがあります.時間があれば,行ってみると面白いかも知れません.表札が出ています.表札の指示は右と左の両方あり,混乱しますが,どちらに従っても無事着けます. しばられ地蔵|南蔵院 公式ホームページ: http://shibararejizo.or.jp/shibararejizo.htm

最寄り駅は金町駅です.ここから歩くと1㎞位ですが,道がわかりにくいので遠く感じます.最寄りのバス停からバスでも駅に行けます.

以上,水元公園の紹介でした. 今日はこれまで.ではまた.