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コーヒーの技レベル2:ロースト済の豆を購入し,ミルで挽いてからドリップして飲む

コーヒー

前回はレベル1として挽いたコーヒーを購入し,ドリップして飲む方法についてお話ししました.このレベルをマスターすればコーヒーレベルはかなり上がったと思います.今回はレベル2としてロースト済の豆を購入し,ミルで挽いてからドリップして飲む方法についてお話しします.

私自身は挽いたコーヒーの形で保存した経験が無いので,何とも言えませんが,コーヒー豆の形で保存するより味は早く劣化すると想像できます.豆の形で冷蔵しても2週間程度で味の変化が出てきますので,良いコーヒーミルを購入して豆の形で保存する様にした方が良いと思います.

ミル付きのコーヒーメーカーが一般的ですが,私の場合は師匠がコーヒーミルは単体で電動式で良いものを買うべきだと強く主張されたので,数年前に2万円程度で買いました.今,同型のものを調べてみると4万円超になっていました.この手のものは値段が下がると思っていたのですが,上がっていたので驚きました.

単体の電動式を買うまでは手回し式を使っていましたが,掃除をする度に粒度が変わり,ろ過条件が変わってしまいます.毎度条件が変わると味も変わりますので,安定して同じ味を出すのが難しいです.また,日々の味の変化なのか,粒度の違いによる味の差なのか分からなくなります.コーヒーの味は多くのローストからろ過までの過程で多くの変数がかかわっているので,なるべく一定条件にするためにも単体の電動式コーヒーミルを強くお勧めします.一生ものになるような機種が良いと思います.

以前に自分でローストした自慢のコーヒーを友人の家に持っていき,友人のコーヒーメーカーで淹れたところ普通の味になっていてガッカリしたことがあります.それ以来,コーヒーメーカーでのコーヒーは飲んでいないのでよくわかりませんが,レベル1でマスターしたドリッパ―と紙フィルターによる方法はかなりのレベルまで味を生かせると思います.

ネルドリップの方が少し良い味が出ますが,実用性を考えると紙フィルターがお勧めです.この辺は以前説明した通りです.

コーヒーミルについて

コーヒーミルの方式には大きく分けて4種類あります.

  1. 手動臼式
  2. 電動臼式
  3. 電動プロペラ式
  4. 電動カット式

私は4.電動カット式というのを使っています.多くのプロやコーヒーショップでもこの方式です.なぜかというと挽いた後の粒がそろっていて微粉末もほとんど出ないためです.これを使い始めると他のものは使えなくなります.たとえてみれば,洋服を洗濯機を使って洗うと,手で洗うなどと二度と考えなくなるようなものです.仮に洗濯機が壊れたら風呂場で洗おうとせず,とりあえず,コインランドリーや洗濯屋に頼み,洗濯機を修理するか新品と交換するでしょう.要は無くてはならないものという事です.

1.手動臼式と3.電動プロペラ式は過去に2機種位づつ試しました.1.の欠点は挽くまでに時間がかかることと,粒度が安定しないことです.さらに微粉末も出ます.ネジの締具合で粒度が変わるので,掃除をすると二度と同じ粒度に戻せなくなります.

3.電動プロペラ式はコーヒーメーカーに付属しているものもありますが,最悪だと思います.プロペラの高速回転で豆を粉砕するのですが,粉砕時間の調整で粒度が決まります.これでは安定しません.微粉末も出ます.

  1. 電動臼式は使ったことがありません.しかし,原理は1.手動臼式と同じなので,挽く時間以外の問題点はそのまま残っていると思います.

やはりお勧めは4.電動カット式になりますが,1.でも2.でも3.でも,当初はよくわからないと思いますので,数年試てみて結果的に4.にたどり着いても良いと思います.結局プロのレベルの近くなれば4.の良さがわかってきます.料理人が包丁を大事にするのと似ていると思います.私も当初はわからないまま,勧められたものを買って,今になって本当に良かったと思っています.なにしろ毎日使っている大事な道具ですから.

先ほど調べてみて,私の持っている電動カット式のミルの値段が高くなっていた理由がわかりました.2016年3月に生産終了となったとのことです.国産で何十年も使える道具が生産終了で在庫や中古しかなくなってしまうのは残念なことです.私の場合,運良く名品から始められたのは幸運でした.

さらに調べていて,良いニュースがありました.私の使っていた同型機種がリバイバルで新登場しました.2017年復活し,多くの人が期待しているようです.しかも,昔と同様にステンレス製のコップで受けます.これはすごく使いやすいのです.2-4人分にちょうどです.新型の写真を見るとコップの形が以前と少し変わっています.

以前のものは歯医者さんで使うステンレス製コップと同一だったので,当初違和感がありました(今は慣れました).新型はその辺が考慮されているようです.ここではあえて品名は出しませんが,ネットを調べれば定番中の定番機種なのでどれだかすぐ見当がつくと思います.

以上,レベル2に必要なミルについてお話しました.良いミルを持つことは次の段階のローストには必須です.しかし,コーヒーは個人の楽しみですから,ミル無しでも1.2.3.のミルでも次にレベルにステップアップするまではそのレベルで楽しんでいて良いと思います.長い目で見れば4. 電動カット式になると思いますが,寄り道もまた楽しみとなります.

「コーヒーの技レベル2:ロースト済の豆を購入し,ミルで挽いてからドリップして飲む」のまとめ

  1. コーヒーは豆の形で冷蔵しても2週間程度で味の変化が出てくるので,粉で保存するよりコーヒーミルを購入して豆の形で保存する方が良い

  2. お勧めは電動カット式ミル

  3. 粒度が安定している.微粉末が出ない.分解掃除後も方式的に粒度が変わらない

  4. 挽かれたコーヒーをステンレス製のコップで受けるタイプはすごく使いやすい

今日はこれまで.ではまた.