山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

ヤシの木,ヤシの実について

ヤシ

映画キャスト・アウェイの主人公が無人島に流されて最初に口にしたのがヤシの実でした.四苦八苦しながら実の中の液を飲んでいました.さて,ヤシですがはヤシは全部で3333種あります.熱帯地方の単子葉植物でヤシ目ヤシ科です.代表はココヤシです.

ココヤシ

木の高さは30mに成長します.熱帯らしい雰囲気の樹木で,果実は海水に浮かんで各地に広がります.ただし耐寒温度が12℃といわれ,寒い地方では育ちません.日本では沖縄県と小笠原の一部のみに自生しています.

ココヤシの利用価値

ココナッツジュース

ココヤシの果実はココナッツです.ココナッツの殻は非常に硬く,殻の中には約1リットルの液(液状胚乳)が入っています.これをココナッツジュース(またはCoconut water)と呼んでいます.

コプラ

殻の内側には固形胚乳があります.この固形分はそのまま食べることができます.乾燥するとコプラになります.

コプラを細かくおろすとココナッツとなります.ココナッツは洋菓子の材料となります.また,コプラを絞るとヤシ油(coconut oil)がとれます.その絞りカスは肥料や家畜の飼料になります.

ココナッツミルク

乾燥前の胚乳やコプラを水に浸して抽出液をもみだしたものをココナッツミルクと呼び,料理の素材として使われます.

その他

殻は燃料や食器や工芸品の素材として,外皮はココナッツファイバーとしてロープやマットに加工されます.また,茎は材木として使われたり,葉は屋根材となったり敷物やかごなどにも加工されます.このように捨てるところの無い有用なヤシの木がココヤシです.

ココヤシのデータ

目:ヤシ目 Arecales 科:ヤシ科 Arecaceae 属:ココヤシ属 Cocos 種:ココヤシ C. nucifera 学名:Cocos nucifera 和名:ココヤシ 特徴:樹高は大きいもので約30メートル.幹はやや斜めに伸びる.葉は長さ5メートル羽状複葉,基部から先端まで細い小葉を両側につける. 原産:ポリネシア,熱帯アジア ココナッツオイル:脂肪酸組成はラウリン酸50%弱,ミリスチン酸15-20%,パルミチン酸10%弱と飽和脂肪酸が多い.

今日はこれまで.ではまた.