山河海空

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耳栓の選定について 続報

耳栓

騒音対策で耳栓の選定のお話しをしました.アマゾンで耳栓のお試しサンプルを購入し試してみました.その結果について報告します.

アマゾンで購入できる耳栓のお試しサンプルはいくつかあるのですが,いろいろと悩んだ末,HOWARD LEIGHT(ハワードレイト)の耳栓 お試し8種 エコパック ケース付を購入しました.

いきなり8種類が届いてどれから試して良いかわからず,とりあえずトレーの上にNRR(Noise Reduction Rating)順に並べてみました.写真の左側が高NRRです.

耳栓

注: NRRとは米国の遮音性能を評価する規格で同様なものに欧州のSNRというのがあります.

お試し8種の内容

・MAX ・MAX-small

・MAX-LITE

・LASER-LITE

・Bilsom303S ・Bilsom303L

MAXとMAX-smallは色違いで2組ありますので製品6種類です.というものの,L,Sのサイズ違いがありますので実質的には4種類です.

このお試し8種のうち4種がMAXのサイズ違い,色違いですからMAXが標準というか主力だとわかります.

実際に試してみる

種類があり馴染みも無いので,袋からいっぺんに出すとどれがどれなのか分からなくなります.まず馴染むためにNRR順に並べて名まえと形,色にどのようなものがあるのか確認しました.

袋から取り出そうとすると袋がうまく裂けず引き延ばされ,性能などの細かい文字が見えなくなりそうなので,ハサミで袋の上部を丁寧に切り取りました.

一つを試すと元の袋に戻し,次のものをへと順番に3時間以上試し続けました.

正直のところ,最初は期待はずれで残念感で一杯でした.ベストを見つけようとしてもありません.装着のバラツキの方が個々の性能のバラツキより大きいのでその都度評価が変わります.しかもすべてが満足なフィット感が無く,遮音性もそれなりだったりします.

悪戦苦闘の末,装着方法がうまくなるとそれなりに使えるということが分かってきました.

昔から持っていた円筒形の低反発ウレタン耳栓で慣れていたので,先端が丸くなっているものを同様に装着するとスルリと抜けてしまいます.その少し抜けたところで良しとする付け方が本来の付け方なのだと理解しました.先端を細くして外耳道の奥まで差し込む必要は無かったのです.

それに気づいてから,色々なことが分かり,思っていた以上に深い結果が出ましたので,簡潔に箇条書きします.

試した結果

  1. サイズが変わると性能や装着感が変わる
  2. 装着方法が変わると性能や装着感がかわる
  3. 装着方法は何度も練習すると習熟度が上がる
  4. 右耳穴と左耳穴は形状が微妙に違うので装着方法も少し違う
  5. 遮音性能は用途に応じて使い分ける
  6. 耳栓で必ずしも完全遮音する必要は無い
  7. 過剰の期待は禁物.装着方法に熟練すると100円ショップのものもかなり有効に使える
  8. ケースは2ペア入るがTPOに合わせられるので2ペアが丁度良い.

結論

人によって耳の形は違うので自分の方法が他の人にも適用できるかどうか分かりません.

基本的な考えとしては小指を耳穴にいれると第一関節の半分から1/3位まではいると思いますが(人による),これが外耳道の入口まででこの部分を耳栓が低圧で塞ぐようにすれば比較的楽に長い時間装着できます.

外耳道の奥まで差し込めば遮音性能は上がりますが,耳の為には良くないと思います.しかも圧迫感があり,長い時間できなくなります.

耳栓にはTPOがあり,騒音対策利用であれば必ずしも遮音性を最大限にする必要は無く,感覚的に半減できて閾値以下であれば用途を満たしますし,装着感も良く,長い時間の装着にも耐えられます.

また,ある程度の環境音が聞こえるほうが呼び出し音も聞こえるし,対話もできるので便利です.

一時的な巨大騒音時には家にいるのであれば,耳栓に加えてヘッドホーンやイヤーマフをすればしのげます.

耳栓を単純にON/OFFで,0%/100%の使い方をするのではなく,2種の使い分けで0%/50%/100%のような使い方も良いのではないかと思える様になりました.装着法に工夫を加えればさらに細かい段階に使えます.

TPOに合わせてどの耳栓をどのような装着方法で使うかに習熟するには時間がかかりそうですが,今後もいろいろと試したいと思います.

今日はこれまで.ではまた.