最近は100均でも見かける「セスキ」.正式名称は「セスキ炭酸ナトリウム sodium sesquicarbonate」ですが,セスキ水とか,セスキ炭酸とかセスキ炭酸ソーダ,テトラトリタ炭酸ナトリウムなどと呼ばれています.
セスキはセスキ炭酸ナトリウム(トロナセスキ鉱石)として自然界に存在しています.
Na3H(CO3)2・2H2O (トロナセスキ鉱石,尾部の・2H2Oは水和物を表しています)
化学的には,「炭酸ナトリウム(carbonate)Na2CO3」と「重炭酸ナトリウム(重曹)(bi・carbonate)NaHCO3」が1対1複塩(モル比)として構成されています.
Na2CO3(炭酸ナトリウム)・NaHCO3(重炭酸ナトリウム)・2H2O :セスキ炭酸ナトリウム
= Na3(CO3)(HCO3)・2H2O :セスキ炭酸ナトリウム
= Na3H(CO3)2・2H2O :セスキ炭酸ナトリウム
セスキ酸ソーダは炭酸ナトリウムのNaが1,重炭酸ナトリウムのNaが2なので,Naは合わせて3つ,(CO3)は合わせて2つなので,比率が3/2となります.ラテン語の2分の3(=3/2)は「セスキ sesuqui」ですので,この比率の特徴からセスキ酸ナトリウムと呼ばれています.
ちなみに重曹(重炭酸ナトリウム)の「重」はbi・carbonateの2の意味です.
「セスキ」というのは日本語のように聞こえますが,実はラテン語の「sesuqui」のカタカナ表記なのでした.
参考
トロナ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%8A
炭酸ナトリウム
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%AD%E9%85%B8%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0
炭酸水素ナトリウム
水和物
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E5%92%8C%E7%89%A9
モル
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%AB
今日はこれまで.ではまた.