山河海空

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8月は葉月(はづき,はつき),旧暦と和風月名について

本来は旧暦8月を葉月と呼んでいました.旧暦での葉月は新暦では9月頃に当たるので,盛夏というより残暑の頃です.2018年の旧暦葉月は9月10日から10月8日までとなります.この期間に秋分が入ります.

現在では新暦の8月を葉月と呼びます.8月ですから盛夏の真っ只中ですね.草木の葉が青々と茂っています. 夏の花と言えば真っ先に思い浮かんでくるのがヒマワリ.ところどころに大きな花と葉をつけて燦々と光を浴びているヒマワリを見つけたら,暑さに負けずに強い太陽光を糧にして堂々と咲いている姿から生命力を受け取りましょう.

https://www.youtube.com/watch?v=qVEZJG4ba5Q ひまわりの季節 2012年8月 August 2012 season of sunflower

https://www.youtube.com/watch?v=cqfQ92Ey-ME [HD]北杜市明野サンフラワーフェスのひまわり Sunflower festival

約150年前まで使われていた旧暦と呼ばれる太陰太陽暦(天保暦1844-1872)では現代のように各月を数字で呼ばないで,名前をつけて呼んでいました.これを「和風月名」と言います.

昔の人は生活を季節に合わせて過ごしていました.和風月名の他にも季節や行事に合わせて月を呼ぶ習慣がありました.これらを別名とか異名と呼んでいます.

以下,様々な呼び方を見ていきましょう.新暦と旧暦は1-2カ月の差がありますので,季節感がずれています.

ちなみに新暦とは現在使用している太陽暦であるグレゴリオ暦(Calendarium Gregorianum, Gregorian calendar),旧暦とは太陰太陽暦(天保暦1844-1872)を指します.

8月の他の呼び方

建酉月 けんゆうげつ 仲秋 ちゅうしゅう 秋風月 あきかぜづき 草津月 くさつづき 葉落月 はおちづき 木染月 こぞめづき 濃染月 こぞめづき ささはなさ月 ささはなさづき 染色月 そめいろづき 竹の春 たけのはる 月見月 つきみづき 燕去月 つばめさりづき 紅染月 べにそめづき 雁来月 かりきづき 観月 かんげつ 寒旦 かんたん 橘春 きつしゅん きょ月 きょげつ *「きょ」=月偏+ 「去」 迎寒 げいかん 桂月 けいげつ 桂秋 けいしゅう 秋高 しゅうこう 秋半 しゅうはん 深秋 しんしゅう 豆雨 ずう 清月 せいげつ 清秋 せいしゅう 盛秋 せいしゅう 壮月 そうげつ 素月 そげつ 竹春 ちくしゅん 仲商 ちゅうしょう 長五 ちょうご 天岡 てんこう 南呂 なんりょ 剥事 はくじ 白露 はくろ

(昔の人々の月の呼び方への愛着を感じて頂くだけで十分です)

昔の呼び方をそのまま現代の暦に置き換えると,実際の季節感より数週間早いので残念ですね.つまり,旧暦は1-2ヵ月遅れていると考えると良いでしょう.

和風月名一覧

1月 睦月(むつき):正月に親類一同が集まり睦び合う月

2月 如月(きさらぎ):衣更着(きさらぎ)の意味で,寒いので衣を重ね着する月

3月 弥生(やよい):木草弥生(いやお)い茂る月

4月 卯月(うづき):卯の花の月

5月 皐月(さつき):早月(さつき)の意味で,早苗(さなえ)を植える月

6月 水無月(みなづき,みなつき):水の月の意味で,田に水を引く月

7月 文月(ふみづき,ふづき):穂含月(ほふみづき)の意味で,稲の穂が実る月

8月 葉月(はづき,はつき):木々の葉が落ちる月

9月 長月:(ながつき,ながづき):夜の長い月

10月 神無月(かんなづき):神の月の意味で神に新穀をささげる,あるいは神が出雲大社に集まる月

11月 霜月(しもつき):霜の降る月

12月 師走(しわす):師匠も走るほど忙しい月

今日はこれまで.ではまた.