山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

河と川の違いがわかりますか?日本にあるのは川だけです.

川 山河海空ブログでは「河」の文字を使っていますが,普通は「川」の文字を使いますよね.この違いわかりますか?なぜ,河と川の二種類の漢字があるのでしょうか?日本の河川名は〇〇川となっています.〇〇河という河川名はありません.今日は河と川にまつわるお話をします.

河と川の違いは大きさの違いは? 日本の「かわ」は小さいので川です

日本で一番長い川は信濃川の367km, 次は利根川で322km,第三位は石狩川268kmです. 流域面積では利根川石狩川信濃川の順になります.これが日本三大河川.万一,どこを流れる川か覚えていない人は地図で確認してくださいね.

世界で一番長い川はナイル6,650km,次はアマゾン6,400km,第三位は長江(揚子江)6,300km.流域面積ではアマゾン,コンゴミシシッピの順になります.

一般的に対岸が見えなくなるくらい広い河川が河のイメージで,向こう岸がよく見えるくらいの河川が川のイメージということになっています.従って,日本の河川はほぼすべて川のイメージです.ちなみに,日本一の川幅の場所は 鴻巣市と吉見町の間を流れる荒川で2,537mです.実際の川幅は数十mですが,日本では堤防間を川幅と定めていますので,ここが日本一の川幅となります.

いずれにしても,日本の河川はすべて川です.川の文字は三本線ですが,両端の線は岸辺で真ん中の線は水の流れを表しているとも言われています.ナイル,アマゾン,コンゴミシシッピもイメージ的には河ですが,日本ではすべて川の文字で表記しています.長江(揚子江)だけはさすがに漢字の国ですのであらかじめ「江」の文字が付いています.江の字ももとは大陸を貫いて流れる大河,入り江,湾の意味です.ちなみに江戸の「江」も入り江や湾の意味です.

川の長さは河口から水源地までの長さです.でも,厳密にみるといろいろな問題が出てきます.

河口から水源地までの長さを川の長さとしますが,ほとんど川は分岐しています.一本の流れではありません.一番長い延長の川を本川(ほんせん)とよび,その長さを、川の長さとしています.他の流れを支川とよびます.河口とは川と海と交わる地点のことですが,埋め立てなどしたり,放水路を作ったり,河口に土砂が堆積すると川と海の交わる地点は変わります.従いまして川の長さが変わってしまいます.歴史的な経緯やいろいろなケースがあるので,統一された計測方法はありません.

川の上流端は分水嶺です.しかしここに水は流れていません.水がわき出す場所は少し下になります.川によって水源地がある場合とない場合があり,その水源地も雨量次第で枯渇することもあります.明白な水源地が無い限り,地図上の分水嶺を水源地とする場合がほとんどだと思います.

また,川には幅がありますので,基本的に川の中心の長さを川の長さとしますが,川幅が広い場合は流路の中心ではなく両岸の土手間の中心をとる場合もあります.

以上の様に川の長さを正確に定めることは様々な問題があり,それほど単純ではありません.

これらについては理科年表オフィシャルサイトをご覧になると詳しく説明されています.

https://www.rikanenpyo.jp/kaisetsu/chigaku/chigaku_001.html

山河海空の山と河,そして次は海と空

山と河についてお話しましたが,いかがでしたか?詳しく見るといろいろと複雑です.次回は海と空についてお話します.

今日はこれまで.ではまた.