山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

冬の星座の王様,オリオン座とその周りの星座

2018年に入って,空気も澄み晴天の日が多いので星空を仰ぐには最適の季節です.南の空を仰げば丁度良い高さにオリオン座が見えます.

星座のアプリが普及してきましたので,比較的見つけ易くなりました.でも,慣れないと星座の特徴的な部分を確認できないので,なかなか確信が持てません.

もっとも見つけ易い星座がオリオン座だと言われています.今の時期ならば南の空の丁度見やすい高さに縦長の長四角形と中央部の3つ星が目印になります.

この星座の周りには明るい星が集まっていますので,ここを原点に覚えていけば良いと思います.

オリオン座の周囲の星座と星

オリオン座の三つ星を中心にオリオンが立っている姿を考えて,上,右,下,左とすれば,お隣の星座と代表的な星は以下の通りです.

上 :ぎょしゃ座 カペラ Capella 右上:おうし座 アルデバラン 下 :うさぎ座 左下:おおいぬ座 シリウス 左 :こいぬ座 プロキオン 左上;ふたご座 カストルポルックス

があります.

ぎょしゃ座 Auriga

ぎょしゃ(馭者)とは馬車の運転手のことです.昔マツダの車でカペラというのがありました.ぎょしゃ座の一等星カペラから付けられた名前だと思います.

おうし座 Taurus

おうし(牡牛)とは雄の牛です.古代オリエントで,牡牛は繁栄と富の象徴でした.牛には力があります.農耕に利用されました.でも,余程豊かな農家でなければ,なかなか飼えるものではありません.今で言えば耕運機みたいなものです.繁栄と富の象徴となるのもうなずけます.アルデバランと呼ばれる一等星があり,有名な昴(プレアデス星団)もあります.

うさぎ座 Lepus

オリオン座の南側,足元にある星座です.一番明るい星でも3等星のアルネブ arnebですので,目立たない星座ですが,形はチョット滑稽にみえます.このうさぎはすぐ左側の大犬に追われているらしいです.

おおいぬ座 Canis Major

おおいぬ座と言えば全天21の1等星の中で最も明るいシリウスです.

こいぬ座 Canis Minor

おおいぬ座の上にいるのが子犬です.プロキオンという一等星があります.プロキオンとはギリシャ語で犬の前と言う意味との事.大犬より先に地平線から昇ってくるのでそういう名前になったとのこと. 地平線や水平線から昇る時はおおいぬ座シリウスとほぼ同時に昇ると思います.こいぬ座は文字通り小さいので大犬より早く全体が空に現れます.

ちなみに,大犬,子犬ともにオリオンの猟犬です.おおいぬ座こいぬ座の間には天の川が流れています.

ふたご座 Gemini

ジェミニと言うと「いすゞジェミニ」を思い浮かべるかも知れません.この名前はいすゞGMとの共同開発にちなんでつけられました.

ドイツのバイエル Bayerの命名法ではα星が最も明るく,β,γ,δと続きますが, α星のポルックス(1.15等星)より,β星のカストル(1.59等星)の方が明るいので逆になっています.

命名当時の測定は目視によるもので,小数点以下の差は考慮されず,ポルックスカストルは同程度の明るさだったため,逆になってしまいました.この様に逆になっているケースは全88星座中に26星座あります.また,4星座(こじし座,じょうぎ座,とも座,ほ座)についてはα星そのものがありません.

ふたご座もこいぬ座と同様に天の川の向こう側にあります.

まとめ

オリオン座を中心に上から右回りに星座をみてきました.馭者,牡牛,兎,大犬,子犬,双子の配置からどのようなイメージを思い浮かべますか?

想像は自由です.自分の物語ができれば冬の星座の主役をほぼ覚えたことになります.

今日はこれまで.ではまた.