書名: 葉っぱはなぜこんな形なのか?
著者: 林将之
出版社: 講談社
本書の副題は「植物の生きる戦略と森の生態系を考える」とあるように,
葉っぱのギザギザのある理由と無いものとの違いや葉っぱの切れ込みの理由など植物の高度な生存戦略は試行錯誤の上に出来上がっていて,人類の製造技術などより優れている面が多くあり,驚かされます.
さらに,読み進むと植物と動物の複雑な関係の話になり,生物同士が微妙な関係で成り立っていることがわかります.
「人間が自然を保護する」というのは,将棋の初心者が名人相手に一手を論じる位不遜であることがわかります.
人間は自然のことを知っているつもりでほとんど知らず,ただ理屈で推測しているに過ぎないようです.
自然は未だに壮大な実験装置で,進行過程にあるわけですから,答えは出ていないのでしょう.人間は追従しているだけです.
著者の林氏は葉っぱをPCでスキャンして図鑑をつくっています.実は私のiPhoneにも数年前から林氏の「葉っぱ図鑑」というアプリが入っています.樹木を同定するのに重宝なアプリです.
著者の本を見つけたので読んでみました.植物をめぐる様々な話題がが密に語られています.
後日機会を見つけて再読したい本の一つです.
参考
著者のサイト
樹木鑑定サイト「このきなんのき」
http://www.ne.jp/asahi/blue/woods/
今日はこれまで.
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