山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

第31週の花草木 ガマ

ガマと言えばガマの穂が頭に浮かびます.昔はたくさんありましたが,あちこちにあった沼や用水路が宅地化されたり,暗渠になったりしてほとんど見かけなくなりました.

「かまぼこ」の語源ですが,昔の「かまぼこ」は今の「ちくわ」だったとのこと.後に「板かまぼこ」が生まれ,それが今の「かまぼこ」となり,本来の「かまぼこ」が「竹輪かまぼこ」と呼ばれ,今では「ちくわ」となりました.

ところで,ガマは多年草抽水植物です.抽水植物とは,水生植物の一種で,比較的浅い水中に生息しています.根は水底の土の中にはり,葉や茎が水面から出ています.アシ・ガマ・ハスなどがあり,挺水(ていすい)植物,水沢(すいたく)植物などとも呼ばれます.

ガマ属(Typha)の日本で見られる主な種

ガマ Typha latifolia L.:雌花序の長さが10-20cm ヒメガマ Typha domingensis Presl:雌花序と雄花序が離れて花茎の軸が見える コガマ Typha orientalis L.:雌花序の長さが6-10cm

ガマのデータ

目:イネ目 Poales 科:ガマ科 Typhaceae 属:ガマ属 Typha 種:ガマ T. latifolia 学名:Typha latifolia L. 和名:ガマ(蒲,香蒲)

分布:北半球の温暖な地域やオーストラリア,日本 生息地:池や沼などの水辺

高さ:1.5-2m 花期:6月-8月 花:穂の上半分は細く,雄花が集まり,開花時には黄色い葯が一面に出ます. 穂:穂の下部は雌花の集まりで赤褐色で太くなっています.雌花は結実後に綿クズのような冠毛を持つ微小な果実になります.果実は風により飛散し,水面に落ちると種子が放出され水底に沈み発芽します.

https://www.youtube.com/watch?v=zdXgEXiYCsw 30秒の心象風景3745・ガマの穂~神社の池~

https://www.youtube.com/watch?v=US50ksCkPe0 ガマの穂

今日はこれまで.ではまた.