今,私が読んでいる本で,良いものを紹介します.
江戸時代は時代劇で馴染み深いものですが,実は事実と異なる部分が多くみられます.
時代の大きな切り替わり時には前の時代は否定されるのが常で,システムの価値ある部分は意図的に軽視され,問題点のみがクローズアップされ勝ちです.
本書は江戸時代を知る入門書として最適で,その仕組みがわかり易く説明されています.社会の仕組みは当時としては緻密に最適化されていることが良く理解できます.
書名: 大江戸 武士の作法
著者: 小和田哲男
出版社: 株式会社 G.B.
非常に優れて隙の無い完璧に近い社会システムも,さすがに260年間以上(1603-1868)も同じ構造を保ち続けると,部分的な修正だけでは環境に適応できなくなりました.
環境の大きな変化で生まれてくる,新しい思想や動向に対応できなくなります.
それでも,本書を読むと,江戸時代のすごさが良くわかります.
ところで,P63のイラストで主君の刀の持ち方の悪い例(柄を上にして持つ)が示されているのに,P119のイラストでは将軍の御側御用取次がその悪い例の持ち方で後ろに控えているのは,編集ミスでしょうかね?
参考
「戦国 戦の作法」
本書も小和田氏の監修によるもので,機会を見つけて読んでみたいと思います.
今日はこれまで.
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