写真の花はワルナスビです.今日散歩の途中で見つけ撮影し,名前がわからなかったので,いつもの「みんなの花図鑑」で聞きました.小さな星型で雄蕊がバナナみたいな形なのに名前があまりにも残念なのでなぜなのか調べてみました.
和名はワルナスビ,英語圏ではソドムのリンゴとか悪魔のトマトなどとんでもない名前で呼ばれています.これにはなるほどと思ういくつかの理由がありました.
まずは茎や葉が棘だらけです.一見棘は見えにくいのですが,小さいものがあり痛いです.棘だけならバラにもあるから許せます.ところがこの草は根が深く抜いても切れてしまい,そこからまた生えてくるそうです.
バラバラの根からそれぞれ生えてくるので大増殖してしまうそうです.さらに悪いことに農薬も効かないとのこと.
種子が家畜のフンなどなどによって運ばれるし,生命力の強さは世界中に広がっているとのこと.
さらに悪いことにプチトマトのような実ができるのですが,これにはサポニンという毒があって,家畜などが食べると中毒死することもあるとのこと.サポニンはジャガイモの芽にある毒と同じです.
そして,害虫として知られるニジュウヤホシテントウやホオズキカメムシはこのワルナスビが温床になるというとんでもなく人間にとってよろしくない草とのこと.
今日まで知りませんでした.すごい草に出会ってしまいました.でも花は白くて小さくてとてもかわいらしかったです.
ワルナスビのデータ
科:ナス科 Solanaceae 属:ナス属 Solanum 種:ワルナスビ S. carolinense 学名:Solanum carolinense L. 和名:ワルナスビ(悪茄子) 英名:Carolina horsenettle 別名:Apple of Sodom, Devil's tomato
分布: アメリカ合衆国南東部(カロライナ周辺)の原産.ヨーロッパ,アジア,オセアニアに移入分布する.
今日はこれまで.ではまた.