今年2018年は明治維新の1868年から150年目ということで,150年前に遡って月々の出来事を見ていきます. 1868年10月の出来事は以下の通りです.
1868年10月1日,タイ王国でラーマ5世即位 1868年10月1日(慶応4年8月16日),河井継之助,長岡藩家老 死去 1868年10月10日,第一次キューバ独立戦争勃発 1868年10月12日(慶応4年8月27日),明治天皇即位大礼 1868年10月23日(慶応4年9月8日:明治元年9月8日),元号が慶応から明治に改元(一世一元の詔)
いよいよ,明治に改元されます.慶応4年9月8日を明治元年9月8日としました.後に新暦に変わると,1868年10月23日となります.
この辺りの暦は当時の人々の暦感覚を想像してたどる必要があります.即位大礼を知っていても,いきなり明治と言われても,意識には定着していません.まだ慶応4年9月のままだと思います.次第に明治という呼び方に慣れていくことでしょう.
来年変わる新元号に慣れるのにどのくらいかかるのが,注目したいと思います.
ところで,最近は旧暦の日付を見る度にその晩の月の形が思い浮かぶ様になってきました.例えば9月8日なら,「8日月だから半月だったのだなあ」,「東に陽が沈む頃,南の空に月が出ていたのだなあ」などと想像できます.
その後,新暦の10月23日だったと知ることで,「もう朝夕は涼しくなっていたのだろうな」と季節感を思い浮かべます.
参考
江戸末期-明治初期の旧暦表示と新暦表示
江戸末期-明治初期の旧暦表示と新暦表示について整理しておきます.日本の歴史的事実は明治5年末まで旧暦表記されるのが一般的です.ところが,現在は新暦を使用しているので,各月の季節感が少しずれています.
また,西欧史の表記と日にちが違います.ここでは当時の季節感を理解するために新暦表記を主にしてみました.明治初期の日時を扱う際には,新暦旧暦切り替えによる以下のポイントを把握しておく必要があります.
新暦とは現在使われているグレゴリオ暦(太陽暦)を表します.グレゴリオ暦はヨーロッパで1582年10月15日(金曜日)から実施されました.
旧暦とは明治5年12月2日(1872年12月31日)までの天保暦(太陰太陽暦)を表し,翌旧暦の明治5年12月3日は新暦の1873年1月1日で,明治6年1月1日となりました.
日本で明治への改元は慶応4年9月8日の出来事です.
新暦1868年1月1日は旧暦では慶応3年12月7日
明治5年末までは旧暦表示しかなかったので,現在のように旧暦・新暦変換の感覚はありませんでした.明治6年1月1日以降から現在のカレンダーと月日が一致しますが,明治5年までは旧暦なので月日の表示には要注意です.西洋史の日付と異なっています.
順番をたどって整理して考えれば理解できますが,勘違いしやすいです.時系列で表示すると以下のようになります.
新暦 ---------------- 旧暦 1868年1月1日 ----- 慶応3年12月7日 1868年1月25日 ---- 慶応4年1月1日(明治元年1月1日) 1868年10月23日 -- 慶応4年9月8日(明治へ改元) 1872年12月31日 -- 明治5年12月3(翌日が新年元日) 1873年1月1日 ----- 明治6年1月1日
今日はこれまで.ではまた.