山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

謙虚であること

最初は恐る恐る始めたことも,物事が少しうまくいきだすと慢心になりがちです.長い人生経験を経て生き方を磨いてきた人は自由であると同時に,自然の謙虚さが身についているように見えます.

一見単純な原理で成り立っているような技術でも,人間が完全に理解して駆使するにはまだまだ深く未知や不安定なところもあり,達人と言われる人ほど基礎や謙虚に向かう姿勢をおろそかにしません.

また,物事を学べば学ぶほど,知らないことの方が多いということに気づきます.知らないことの方が多いことを知らないと,全てを知ったつもりになり勝ちです.

謙虚さは人に対してだけでなく,すべての自然現象に対しても通用する大切な姿勢です.謙虚を辞書で調べると色々出てきます.

謙虚

へりくだる.心をむなしくして,高ぶらないこと. いつも平常心でいるということでしょうか.

謙 ケン へりくだる

自分をひくくして人にゆずる.へりくだる.「謙遜(けんそん)・謙虚・謙退・謙譲・謙称・謙辞・謙徳・恭謙」 つまり,自分のレベルを正しく把握して,奢らないということですね.

虚(空) キョ・コ むなしい・そら

中がからになっている所.ほらあな.うつろ. 中身がない.からっぽ.からにする.「虚実・虚無・虚空(こくう)・空虚・盈虚(えいきょ)」 実が伴わない.「虚構・虚偽・虚言・虚名・虚位・虚飾・虚栄・虚報・虚説・虚伝・虚勢・虚仮(こけ)」 1. 備えのないこと。油断。すき。「敵の虚に付け入る」 2. 事実でないこと。うそ。いつわり。「虚と実が入りまじる」⇔実 (じつ) 。 3. 中身・実体がないこと。むなしいこと。うつろ。から。 虚はあまり良い意味に使われないことが多いですが,実は老荘思想では大事な概念で,心を虚(空)にすることで,真理へと至るということです.

うまくいっているときも,そうでないときも自分を欺かずに謙虚であり続けたいものです.

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

今日はこれまで.ではまた.