山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

第12週の花草木 スギナ 杉菜 と ツクシ 土筆

ツクシが顔を出しています.土筆と書いてツクシと読みますが,土の中から筆がニョキニョキ出てきた様子を表しています.実はこのツクシ,地下では繋がっていて脇に生えているスギナと一体です.ツクシの方を胞子茎,スギナの方を栄養茎と呼びます.

ツクシは成長すると胞子を放出します.胞子から芽が出て,前葉体(ぜんようたい)という小さなコケのような植物になり,これがスギナとなります.

スギナの方は光合成により栄養を作ります.葉緑体があるので,緑色になっています.スギナがつくった栄養分は,でんぷんとして地下茎(ちかけい)とよばれる地下の茎の部分に蓄えられます(根ではありません).この栄養を使って翌年にツクシやスギナが土から出てきます.

スギナの地下茎には無性芽(むせいが)という小さなイモがついており,胞子による前葉体だけでなく,ここからも元気なスギナが育ちます.

スギナのデータ

目:トクサ目 Equisetales 科:トクサ科 Equisetaceae 属:トクサ属 Equisetum 種:スギナ E. arvense 学名:Equisetum arvense L. シノニム:Equisetum arvense L. f. campestre (Schultz) Klinge 和名:スギナ、ミモチスギナ 英名:Field Horsetail, Common Horsetail 品種:オクエゾスギナ Equisetum arvense L. f. boreale (Bong.) Milde

今日はこれまで.ではまた.