山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

A7サイズの集中用紙

昨日はエジソンが仕事場に時計を置かなかったという話と集中や効率のお話しでした.年末など特にそうかもしれませんが,思いついた時にすぐやれば良いのに,一見時間がかかりそうだと大事な事でも後回しにしてしまい勝ちです.そしてそのまま忘れ去ってしまうことが度々です.

また,デジタルデバイスなどは入口が手軽なので,チョット調べるだけが,ネットサーフィンになってしまったり,SNSへ移ってしまったりして堂々巡りの時間が続いてしまいがちです.

知的作業の入口は気分に影響され易いので,入口が肝心です.良いアイデアが浮かんでも後回しにしてしまうと,長い間忘れたまま放置されることになるか永遠に忘れ去られてしまいます.そんな苦くて長い経験から,私は集中用紙という道具で作業の敷居を下げる様にしています.

集中用紙

簡単に言うとA7サイズのメモ用紙です.手のひらに入る大きさです.思いついたことを全体の1/10で良いのでメモに書き出すだけです.初めから完全であることを期待していないので気軽に書き始められます.ただし,30秒間だけは課題に100%集中します.集中開始とともに周りから自分を一切遮断します.

遮断のコツは,この小さな紙片を一つの小部屋に見立てて自分がその中に入るイメージをつくります.その小部屋の中でアイデアを書き出しているのだと思い込みます.

普通は書き始めると次々にアイデアが湧きだしてくるので,1枚では足りなくなります.何枚でも好きなだけ書き続けます.

大きな紙だと全部埋めようと書出しに躊躇したり,大きな文字で書きますが,A7サイズだと数行もかけないので,気軽に書出しモードに入れます.数枚書いていると気分よく進んでいる感が出てきます.

途中で課題が変わったら別の紙に書き出します.そうこうするうちに数枚のアイデアカードがたまってきます.各紙片には日付だけを書いておき,束ねてしまっておきます.

週の終わりあるいは月の終わりに分類整理しながら,読み直して不足部分を書き加えます.その際に新しいアイデアが湧いたら,別の紙片に書き出します.

整理のため,今までのまとめを紙片に書き出すこともあります.最後に分類されたものはクリップでまとめておきます.年の最後に接着剤で製本します.

この方法は書出しの敷居を下げるのに最適だと思います.また,どのような分野,内容でもノートなどを探してページを開くなどせず,すぐに取り掛かれます.

A4用紙の1/8サイズなので,コストは限りなく無料に近いのですが,かなりの集中効果があると思います.最初はA4で始めたのですが,それがA5になり,数年後にはA6になり,とうとう今年初めからA7になりました.

実例

昨日の集中用紙の実例です.

12/27/2017 寸鉄殺人 (これは高校生の時に教室で「寸鉄人を殺す」というのを学びました.数十年後の今日,たまたま思い出したので書き留めました.当時の自分がこの表現に強烈な印象を受け,友人らと話し合ったたことも一緒に思い出しました.)

12/27/2017 頭痛は首から直しなさい 青山尚樹, 後頭部の緊張が持続的な侵害刺激となり,上位頸神経(1,2,3)を介して脳幹部の三叉神経脊髄路核に情報を持続的に伝え,頭痛が起こりやすい状態をつくっている. (今読んでいる本の重要部分だと思って抜き書きしました.)

12/27/2017 すぐに役立つことは,すぐに役立たなくなる. (これも今読んでいる本から抜き書きしたものです.)

12/27/2017 ネットサーフィンの罠,SNSの罠,ネット断ち,デジタルデトックス (これも今読んでいる本から抜き書きしたものです.)

昨日のエジソンの記事は実は最後の集中用紙の内容から思いついたものです.

むすび

人は一日の内で数万の思いつきがあると言われていますが,その中である程度価値があるものは,集中用紙のやりかたの様に残して置いた方が良いと思います.

週末,月末に見直すと自分が何をして何を考えていたのかを思い出す手引きになります.これを素にまとめをすることで断片的な知識も体系的な知識として形つくられてきます. 特に,いろいろやることだらけで,何から手をつけて良いかわからない時は,とにかく断片的でも順番に整理できるところか整理していくしか無いのです.

記憶力が良ければ,書かなくても頭の中で考えれば良いのでしょうが,最近は記憶力にだんだん自信が無くなってきましたので,以上の様な短時間の集中書出し法が手放せなくなりました.

今日はこれまで.ではまた.