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第49週の花 ナンテン 南天

[caption id="attachment_2031" align="alignnone" width="310"] 1962年発行の切手 ナンテン[/caption]

12月に入りました.今週の花も第49週で50,51,52週で今年も終わります.今日は今頃に赤い実がなっているナンテンについてお話します.

ナンテンは庭木としてや玄関前などに植えられています.江戸時代にブームとなり今でも引き続き人気の庭木です.

ナンテンは漢字で南天と書きますが,ナンテン=「難転」=難を転ずると言う意味をつけて縁起の良い木とされています.鬼門または裏鬼門の方角に植えると良いと信じられています.

江戸時代には「火災除け」として玄関前に植えられていました.赤い色は厄除けになると考え,トイレの前にも「南天手水」として清めの目的で植えられました.

効用 ナンテンの葉は南天葉(なんてんよう)という生薬で健胃,解熱,鎮咳などの作用があります.また,食品の防腐効果もあり,弁当にいれているところもあります.

ただし,葉には微量のシアン化水素や各種アルカロイドが含まれています.例えば鎮咳作用のあるドメスチンは知覚,運動神経のマヒを起こすので,大量摂取は危険です.

ナンテンのデータ 目:キンポウゲ目 Ranunculales 科:メギ科 Berberidaceae 亜科:ナンテン亜科 Nandinoideae 属:ナンテン属 Nandina 種:ナンテン N. domestica 学名:Nandina domestica Thunb. 和名:ナンテン南天) 英名:heavenly bamboo,nandin,sacred bamboo 栽培品種:フジナンテン N. d. 'Porphylocarpa',シロミナンテン N. d. 'Shironanten'

花:先端の葉の間から花序を上に伸ばし,初夏の6月頃に白い花が咲きます. 実:晩秋から初冬10-11月頃にかけて赤色(まれに白色)の小球形の果実をつけます.ナンテンの実は長い間落ちずに枝に残っています. 葉:葉は互生,三回羽状複葉.小葉は広披針形で先端が少し突きだし,革質で深い緑色でややつやがあります.幹の先端にだけ集まってついています 高さ:2-5m位 原産:中国 自生地:茨城以西,四国,九州,中国,インド

園芸種:オタフクナンテンは常緑で霜に当たると紅葉します紅葉しやすく真夏でも赤い葉を付けます.実がつかないのが特徴で,高さも50cm程度しか伸びないので,生垣や庭園のグランドカバーに使用されています.葉がやや円形なので,オカメナンテンとも呼ばれています.

今日はこれまで.ではまた.