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12月は師走 旧暦と和風月名について

暦

約150年前の旧暦である太陰太陽暦(天保暦1844-1872)では12月を師走と呼んでいました.これを「和風月名」と言います.師走は今も昔も忙しく,まだ現役で使われている言葉ですね.

生活が今より季節(自然)と密着していた昔は自然に愛着心を持ち,生活のほうを季節に合わせて日々を過ごしていました.

昔の人々は和風月名の他にも季節や行事に合わせて月を呼ぶ習慣がありました.これらを別名とか異名と呼んでいます.

以下,様々な呼び方を見ていきましょう.新暦と旧暦は数週間の差がありますので,季節感がずれています.

ちなみに新暦とは現在使用している太陽暦であるグレゴリオ暦(Calendarium Gregorianum, Gregorian calendar),旧暦とは太陰太陽暦(天保暦1844-1872)を指します.

12月

師走(しわす):旧暦12月は新暦の12月下旬から2月上旬頃 師も走るほど年末は忙しいことから名付けられました.

12月の他の呼び方

建丑月,晩冬,梅初月,乙子月,弟子月,親子月,暮来月,暮古月,年積月,果ての月,春待月,雪月,黄冬,弟月,嘉平,橘と,季冬,窮陰,窮紀,窮月,窮凋,窮冬,窮稔,苦寒,月窮,玄きょう,厳月,玄律,極月,さ月,茶月,残冬,三冬月,三余,四極,小歳,除月,清祀,大呂,凋年,天晧,冬索,と月,二之日,汎月,氷月,杪冬,暮歳,暮節,暮冬,臘月,臈月

(昔の人々の月の呼び方への愛着を感じて頂くだけで十分です)

昔の呼び方をそのまま現代の暦に置き換えると,実際の季節感より数週間早いので残念ですね.だいたいですが,その月の月末から昔の月が始まると見なしておけば良いでしょう.

和風月名一覧

1月 睦月(むつき):正月に親類一同が集まり睦び合う月

2月 如月(きさらぎ):衣更着(きさらぎ)の意味で,寒いので衣を重ね着する月

3月 弥生(やよい):木草弥生(いやお)い茂る月

4月 卯月(うづき):卯の花の月

5月 皐月(さつき):早月(さつき)の意味で,早苗(さなえ)を植える月

6月 水無月(みなづき,みなつき):水の月の意味で,田に水を引く月

7月 文月(ふみづき,ふづき):穂含月(ほふみづき)の意味で,稲の穂が実る月

8月 葉月(はづき,はつき):木々の葉が落ちる月

9月 長月:(ながつき,ながづき):夜の長い月

10月 神無月(かんなづき):神の月の意味で神に新穀をささげる,あるいは神が出雲大社に集まる月

11月 霜月(しもつき):霜の降る月

12月 師走(しわす):師匠も走るほど忙しい月

今日はこれまで.ではまた.