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自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

11月は霜月 旧暦と和風月名について

11月に入りました.だんだん寒くなり,日に日に厚着になっていきます.

さて,約150年前の旧暦である太陰太陽暦(天保暦1844-1872)では11月を霜月と呼んでいました.これを「和風月名」と言います.

生活が季節(自然)と密着していた時代では自然に愛着心を持ち,季節に合わせて生活を適合させて日々を過ごしていました.

昔の人々は和風月名の他にも季節や行事に合わせて月を呼ぶ習慣がありました.これらを別名とか異名と呼んでいます.

以下,様々な呼び方を見ていきましょう.新暦と旧暦は数週間の差がありますので,季節感がずれています.

ちなみに新暦とは現在使用している太陽暦であるグレゴリオ暦(Calendarium Gregorianum, Gregorian calendar),旧暦とは太陰太陽暦(天保暦1844-1872)を指します.

11月

霜月(しもつき):旧暦11月は11月下旬から1月上旬頃霜が初めて降りる月から名付けられました.

11月の他の呼び方:

建子月,仲冬,顔見月,神楽月,神帰月,神来月,霜降月,霜見月,露隠端月,雪待月,雪見月,竜潜月,一陽来復天正月,黄鐘,葭月,広寒,辜月,朔易,三至,子月,周正,章月,正冬,盛冬,達月,短至,暢月,天泉,冬半,畢辜,復月,陽復,風寒

(昔の人々の月の呼び方への愛着を感じて頂くだけで十分です)

昔の呼び方をそのまま現代の暦に置き換えると,実際の季節感より数週間早いので残念ですね.ちなみに,本日(2017年11月1日)は,旧暦だと9月13日でもうすぐ満月を迎える長月です.本年の霜月の始まり1日は2017年12月18日月曜日です.新月ですから,月明りはありません.

和風月名一覧

1月 睦月(むつき):正月に親類一同が集まり睦び合う月

2月 如月(きさらぎ):衣更着(きさらぎ)の意味で,寒いので衣を重ね着する月

3月 弥生(やよい):木草弥生(いやお)い茂る月

4月 卯月(うづき):卯の花の月

5月 皐月(さつき):早月(さつき)の意味で,早苗(さなえ)を植える月

6月 水無月(みなづき,みなつき):水の月の意味で,田に水を引く月

7月 文月(ふみづき,ふづき):穂含月(ほふみづき)の意味で,稲の穂が実る月

8月 葉月(はづき,はつき):木々の葉が落ちる月

9月 長月:(ながつき,ながづき):夜の長い月

10月 神無月(かんなづき):神の月の意味で神に新穀をささげる,あるいは神が出雲大社に集まる月

11月 霜月(しもつき):霜の降る月

12月 師走(しわす):師匠も走るほど忙しい月

今日はこれまで.ではまた.