山河海空

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ヒマワリの花は本当に回るのでしょうか?

ひまわり

昨日は第30週の花でゴッホのひまわりをお話ししました.今日はヒマワリの花そのものについてのお話です.

ヒマワリは真夏の代表的な花です.真夏の暑い日,青空下で堂々と黄色い大輪の花を太陽の方向に向けているイメージです.健康的ですね.

でも,本当に一日中太陽の方向を追いかけて回っているのでしょうか?ヒマワリ(向日葵)という名前そのものが物語っている様ですが,実は違います.

ヒマワリは太陽の方向を向いて回っていません.

室井綽・清水美重子著「ほんとの植物観察1 ヒマワリは日に回らない」によればヒマワリは花開くと日に回らないとのことです.大体は東向きに咲くとありました.

本当なのかと思って近所のひまわり群生を見に行きましたら,なんと9割が北向きで咲いていました.直接日光が当たらないところなので,この場所では北向きが一番明るかったのかもしれません.

その他いろいろ見てまわるとそれぞれの方向を向いています.ただ群生している場合は8-9割が同じ方向を向いています.

本書では日に回らないとあり,それだけでインパクトがありますが,他にもいろいろな植物に関する思い込みについて解説していて面白く読めました.

ただし,書いてあることを丸のみして信じる前に自分んで確認できることは確認してみましょう.新たな発見があるかも知れません.

ヒマワリのデータ

目:キク目 Asterales 科:キク科 Asteraceae 亜科:キク亜科 Asteroideae 属:ヒマワリ属 Helianthus 種:ヒマワリ H. annuus 学名:Helianthus annuus L. 和名:ヒマワリ(向日葵) 英名:Sunflower

原産地:北アメリカ 特徴:高さ3mくらいまで生長します. 花:キク科の一年草で夏から秋に大きな黄色の花が咲きます.花弁は大きな1つの花のように見えますが頭状花序と呼ばれる多数の花が集まっています.

花の回転について: 花は回りませんが,若いヒマワリの茎の上部の葉は太陽に正対になるように動きます.朝には東を向いていたのが夕方には西を向きます.花が咲く頃には成長が止まりだんだん動きが小さくなります.夜間には東に戻ります.その為,ヒマワリの花は多くが東向きとなっています.多数の花をつけるものや日光を遮るものがある場所では必ずしもこうはなりません.

花言葉:「私はあなただけを見つめる」

今日はこれまで.ではまた.