山河海空

自然から日常生活まで,独自の視点でみていきます.

歴史

今,読書中の本:日曜日の歴史学 山本博文

今,読んでいる本の中で,後まで心に残りそうな部分を紹介します. 書名:日曜日の歴史学 著者:山本博文 出版社:東京堂出版 良書です. 昨日紹介しました「江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた」と重なる内容もありますが,こちらの本では,当時の資料を…

今,読書中の本:江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた 古川愛哲

今,読んでいる本の中で,後まで心に残りそうな部分を紹介します. 書名:江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた 著者:古川愛哲 出版社:講談社 良書です. 江戸時代のイメージの多くは時代劇で培われて来ました.テレビや映画などの影響は強大なので,イメ…

アプリ「歳時記カレンダー +」のすすめ

11月もあとわずかで,いよいよ新年まであと1カ月余ですね.2017年の総括と新年の抱負を今のうちからしておこうと,あれこれしているうちに,一年の流れをもっと自然の移り変わりに合わせて過ごせないものかといろいろ試行錯誤してみました. 四季や行事を毎…

「徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか」稲垣栄洋著 続き,味噌の話

本書を読み進むと,城には植物の知識を利用して武器や食料となる材料で築城し,兵糧攻めに耐えられる工夫や忍者も様々な植物知識をもっていたとか興味深い話が続きます. 味噌の話になって,味噌と戦国の武将が深く結びついているとは知りませんでした. 本…

江戸時代の米の量の単位と土地の広さと貨幣について

2日前の「徳川家の家紋は・・・」で,米の量の単位がでてきました.土地の広さと貨幣を含めてもう少し詳しく見ていきましょう.

良書の紹介「徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか」稲垣栄洋著

表題の本を読んでいる最中ですが,なかなか面白い内容なので紹介します.本書を手にしたときはあまりあまり期待していなかったのですが,出だしの部分を読み始めると,興味ある話題が流れる様に関連性をもって紹介されていきます. 流し読みのつもりで読み始…

日本茶の歴史と種類について

昨日はチャノキの話でした.今日はチャノキの葉を飲むお茶について,日本茶を中心にお話しします. 日本茶の歴史 お茶は奈良,平安時代に中国から遣唐使や留学僧によってもたらされました.815年「日本後記」が最も古い喫茶の記録とされています. その後,…

ハロウィンの広まりと現在のハロウィン

昨日はハロウィンの起源とケルト人のお話でした.今日はハロウィンの広まりと現在のハロウィンについてのお話です. ケルト人の風習であったハロウィンはキリスト教社会から見れば異教徒の風習なので,かなりの違和感があり警戒されてきました.

ハロウィンの起源とケルト人

10月に入ると,街中のお店にハロウィン (Hallowe'en) の飾り付けがみられるようになります.ハロウィンは日本でもだんだん注目されてきました.黒や紫色など独特な仮装やオレンジ色のカボチャが印象的です. アメリカではカボチャの中身がくりぬかれた怖い顔…

栗とサツマイモ

収穫の秋がやってきました.同時に秋は味覚のシーズンです.その中で昔からあった秋の食べ物の代表に栗とサツマイモがあります. 以前,「くりよりうまいさつまいも」の意味で,「九里四里うまい十三里(=サツマイモ)」を紹介しました. 江戸時代の栗とサツマ…

寛政暦書と伊能忠敬の時代の観測機器

[caption id="attachment_1391" align="alignnone" width="300"] 寛成暦書[/caption] 昨日は「江戸時代の時刻について 2」で高橋至時(たかはしよしとき),間重富(はざましげとみ),山路徳風(やまじよしつぐ)らがつくった寛政暦(寛政十年(1798)-天保十四年(18…

江戸時代の時刻について 2

昨日は江戸時代の時刻は不定時法だったこと,「六つ」とか「九つ」と鐘の数で時刻を表していたことのお話しでした. 今日はもう一つの時刻の表し方である十二支による方法についてのお話しです.

江戸時代の時刻について 1

昨日は月の話で亥中という昔の時刻の表現が出てきました.今日は江戸時代の時刻についてお話しします. 江戸時代の時刻は日の出と日没を基準に定まっていましたので,今の時刻とは違います.一年を通して昼の時間と夜の時間が変化しますので,それに応じて単…

植物名とラテン語 カタカナでの読み方

以前から知りたいと思っていたことの一つに,ラテン語の発音があります.植物の学名がラテン語になっていますが,どのように読んで良いのかわかりません. 読めなければ,覚えるのが難しくなります.今まで言葉は発声して覚えてきたからです.

伊能忠敬と大日本沿海輿地全図( だいにほんえんかいよちぜんず)

先日の十三里の話で,伊能忠敬の地図の話がでましたが,江戸時代に今までにない正確さで日本全図を製作した伊能忠敬は50歳で佐原の名主を隠居し,まさに五十の手習いの文字通り暦学,天文学,測量を学び,実践した人でした. 寛成12年(1800年)に第一次測量と…

立秋と風の音

猛暑も少し和らいできて,夕方には涼しい風が吹くようになりました. 秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる 藤原敏行 まだ,暑いですが,今の季節だとこの歌が,思い出されます.秋に一歩一歩近づいていくこの頃です.

8月15日 終戦の日

昭和20年(1945年)8月15日に第二次大戦が終結しました.今年は2017年なので,72年前のことになります.72年間にはいろいろなことが起こりました. そして,今から72年後は2089年です.どのような世界になっているのでしょう?世界の人口は?,エネルギー事情…

ビタミン様物質とは何でしょうか?

時々聞きなれないビタミン名が登場します.ビタミンFとかビタミンP,あるいはビタミンUなどなど...これらはビタミンと付くけれど実はビタミンではありません.ビタミン様物質と呼ばれています. 今日はビタミン様物質についてお話しします.その前に,ビ…

花火のお話し 花火の歴史-明治から戦後までの花火

先日の花火のお話は江戸時代末までの花火の歴史でした.今日は明治以降大きく変わった花火についてお話しします. 昔の花火(和火)と今の花火(洋火) もし,現代人が江戸時代の花火をみたらびっくりすることでしょう.なぜかと言うと今の花火に比べると色も明…

花火のお話し 花火の歴史-花火事始め

7月に入ると本格的に夏らしくなります.夏と言えば花火.今日は花火の歴史について見ていきます. 現代花火の原型になるものは戦国時代に鉄砲や火薬の伝来ともに入ってきたようです.西洋では13-14世紀頃主にイタリアで開発製造されていました.

現代人の中にも残っている縄文の魂

縄文マニアのS君と駿河台にある明治大学の博物館に行ってきました.先日,東京大学の博物館で縄文のコレクションは明治大学がダントツです,という事を聞きましたので訪ねてみました.館内に入るとすぐに案内され丁寧な説明を伺いながら一緒に廻って頂くこと…

白樺といえばトロイカと楽し気な鈴の音のイメージ,ところが実際は......

我孫子の白樺派からちょっと気になっていたのが白樺の木.白樺と言えば,イメージするのは高原,雪,トロイカ,鈴の音ですね.ロシア民謡「トロイカ」そのものです.白樺派の人たちもトルストイに心酔していたようですからイメージが重なります. ところがこ…

千葉県我孫子市 白樺派 文学散歩そして手賀沼を一周しました

[caption id="attachment_642" align="alignnone" width="300"] 我孫子駅周辺図[/caption] 千葉県我孫子市を起点に手賀沼を一周しました.その前に我孫子市内でふとしたきっかけで文学散歩をすることになりました.常磐線 我孫子駅をでると柔道の創始者であ…

未来から ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらずを読むと......

ゆく河の流れは絶えずして,しかももとの水にあらず.淀みに浮かぶうたかたは,かつ消えかつ結びて,久しくとどまりたるためしなし.(方丈記 鴨長明) あるいは, 行く川のながれは絶えずして,しかも本の水にあらず.よどみに浮ぶうたかたは,かつ消えかつ結びて久…

伊奈忠次という人とその一族の事業である江戸の水害対策の話

散歩の楽しみの一つにオーディブルを聴くことがあります.おすすめのタイトルという紹介リストの中に門井慶喜氏の「家康,江戸を建てる」があったので,あまり深く考えずスマホの中にダウンロードしておきました.歩きながら聞いてみるとなかなか面白く感じ…